〜あれから、いくつもの思いを重ねて。心より平穏を、小さな灯りを灯せますよう〜

短歌や詩、日々の可笑しみ

モノクローム文芸館

いい子だった


この子は大人になったら

そう言われ続けた


礼儀正しい子でした


あの人がそんな事をするなんて

そう言われていた


人格が変わってしまった


連続殺人を犯し


脱走をくり返しては

殺人をくり返した


最期は

処刑前夜


隠し持ったナイフで

腹を十字に切り裂いた


罪は消えてしまった


すべてが白紙に消えてしまった


殺された者の家族は

憎しみを消せずに


ただ墓石を壊し続けた


彼は墓石の中で

祈っていた


ただ祈っていた


憎しみよ消えてくれないか

世界から


憎しみよ

世界から消えないか


彼を殺人鬼に変えた社会は

その罪を彼にだけ押し付けて


また新たな罪人を作ることに

犯罪者を作ることに精を出している


誰もが我慢しているから

彼は我慢しなかったから悪なのだ


言葉の一つ一つが

仕組みの一つ一つが


悲しみの一つ一つが


今日も新しい犯罪を考えている


こうして綴る言葉が


僕の嘘くさい優しさが

また罪人を作るのだろうか


君が微笑むだけで

消える憎しみが一つある


百人が微笑むなら

百の憎しみが消えるだろう


今日の憎しみを

分割払いで消えようか
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テーマ : 自作詩    ジャンル : 小説・文学
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