〜揺られ揺られる、日々の思いを、君へ、あなたへ〜
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-題詠、旧短歌マラソン- 

2019, 11. 20 (Wed) 03:32

2019-完走報告 (東方健太郎)


001:我 あんなこと話してくれるなわたしには我のことばかり考えてくれ

002:歓 それぞれのこころを抱えて振り向いたファミマのポテトに歓迎される

003:身 ゆっくりとわたしを忘れてくださいとあなたの身体をそのまま撫でる

004:即 それとなく観ていた映画の話題には即レスあなたつまらなかった

005:簡単 ある日暮れ忘れていたこと思い出す簡単な愛の台詞みたいに

006:危 憎しみをヘッドライトに滲ませて危ないよそこのニュースに然り

007:のんびり こもれびを浴びる昼過ぎの公園でのんびり過ごした思い出の町

008:嫁 あと少し季節が巡り笑われた雨の日なんかに嫁に来ないか

009:飼 丁寧に飼い慣らされた憎しみをどばっとぶつけて笑ってほしい

010:登 ゆっくりと登れる階段のひと足を踏みしめるよう静かな歩み

011:元号 未来図をそれぞれ描いた元号は密やかな悲しみの滑走路

012:勤 しげしげと勤しむ徒労を眺めおる初夏だね風がやさしい日暮れ

013:垣 ぼんやりと石垣に影を潜めおるわたしとあなたのセーフティライン

014:けんか じゃんけんか何かで決めよう明日からのあれやこれやも何もかにらも

015:具 どれにするおにぎりの具を選びおるニュータウンの移設したコンビニ

016:マガジン 数年のあいだ放置したマガジンラックには懐かしいあの創刊号

017:材 アコースティックギターをつないで確かめる彼の懐かしい枯れおる機材

018:芋 あのときの芋焼酎の水割りをお湯割りにすればよかったあなた

019:指輪 郊外のモールテナントで見かけてたターコイズの指輪が懐かしい

020:仰 ぼんやりと空を仰いでいるときに光でしょうか気のせいでしょうか

021:スタイル 運命をきっちり受け止める日暮れの君のスタイルをぼんやり見てた

022:酷 あまりにも残酷な天使の言葉はそっと慰める君のため息

023:あんぱん 最高に頼りにならないあんぱんち君の守れる世界のすべて

024:猪 あのときの猪鹿蝶のようにしてあなたの笑えた夕映えの町

025:系 よく見ると系統の違う顔でした夕べのあなたのアルバムの写真

026:飢 はあはあと心の飢えをなんやかや何とかしたくて夜空を見てた

027:関係 あたしには関係ないわと横を向きとっても関係あるようなふたり

028:校 夕刻の知らない町の古校舎にて駆け回る子らの背中は

029:歳 あれからの歳月ばかりをくり返す日がな月がな幽霊列車

030:鉢 いつの日か鉢植えに寄せた絵手紙をほどいてあなたへ空想郵送

031:しっかり 埋もれて尚もしっかり踏みしだく落葉の置かれおる土の道

032:襟 まだ少し幼さばかりを滲ませる小雨に湿らすカールの襟足

033:絞 なけなしの声を絞り出すようにしてあなた呼べたらなぁ蝉しぐれ

034:唄 あれからは唄も歌わぬ唄うたい真夏の夜に聴け蝉しぐれ

035:床 じめじめと熱を湿らせるフローリングの床を拭いて夏を閉じるか

036:買い物 うだるような暑さをまともにやり過ごし買い物の帰りのバスで昼寝

037:概 閉じられた概念の中のわたくしはいよいよ世界を閉じるでしょうか

038:祖 あぁそれは元祖なにがし水出し系らーめんですねとにやにや笑う

039:すべて このままであらゆるすべてを飲み干して残された雨を一緒に飲もう

040:染 夕日とか夕陽に染められたあの山のあの山の向こうに行きたいですね

041:妥 やるせなし言葉も虚し夏の日に妥協もそぞろな空蝉しぐれ

042:人気 この町で一番人気のあの店の窓際の席で今日も待ってる

043:沢 あきれるくらい沢山の愛を確かめていよいよ孤独な夜を越えるか

044:昔 あの丘で話した昔の思い出をこれから塗り替え夏としようか

045:値 やさしさに値しないそのやさしさをたがためにくれるあのなつのそら

046:かわいそう ふと見ればかわいそうなわたしの影は伸びて季節は秋となりますか

047:団 まぼろしの声を重ねる団地から眺むる空と夕日の香り

048:池 やさしさをたっぷり貯めたあの町の小さな池に思い出は降る

049:エプロン 白シャツに映え得る漆黒のエプロンはあのときの忘れてたノスタルジー

050:幹 憎みたる諸悪の震える根幹はわたしのぬるま湯からのやさしさ

051:貼 こっそりと鏡に貼られたハロウィンのかぼちゃの笑顔がわたしをみてる

052:そば そばにいて嘘でもいいからそう言ってほしいものだな雨の土曜日

053:津 どうしても津々浦々の雨雲に覆われた夜のエクストレイル

054:興奮 そんなにさ興奮しないで聞いとくれ雨は夜更けに雪になったの

055:椀 薄紅の茶椀をもたもた燻らせていじらしい夜のオニオンスープ

056:通 うらぶれた町の明かりを追いかけるしがらみばかりの公園通り

057:カバー 懐かしいあの歌をいつかカバーして聴かせてほしいと話してた頃

058:如 こっこりと隠していた雨の雨の夜そこから世界は如実に笑う

059:際 すっかりもう忘れていたからこの際だ月を綺麗に浮かべておくれ

060:弘 水戸に来たら弘道館に来てほしい待ち合わせにもならない日暮れ

061:消費 果てしのないやさしさばかりを消費していよいよあなたは星空へ舞う

062:曙 麗らかな春は曙を待ち焦がれ冬を切々と迎え入れるか

063:慈 おこぼれの慈悲さえもない月明かり夜はこれからも群青ばかり

064:よいしょ 小夜月が綺麗ですねとよいしょして君はきらきらとわたしを揺らす

065:邦 少しだけメランコリックな邦画では世界のすべてを抱きしめていた

066:珍 いざゆけば珍道中にも思えるがわたしとポラリスの星を見ないか

067:アイス あの夏の溶けかけたるバニラのアイスを思い出してる冬の真ん中

068:薄 それとなく薄れてしまえる冬色の匂いはさめざめ忘れませんか

069:途 それはまた前途多難な旅でした冬に戻れば雪も降るのに

070:到 未来など希望などはもう忘れ去り到底ここから歩めないがしかし

071:名残り あの頃の記憶もぼんやり掴まえて名残りの雪だけただ降り積もる

072:雄 あの人のそこはかとない切なさと雄の匂いがとてもいやです

073:穂 あてもないひらひら揺れおる穂先にはまだ冬のそよ風は吹かない

074:ローマ ぎこちない絵文字の隣に揺れるのは君のローマ字の名前のアイコン

075:便 どこ吹く風にも夢にも思わない春先の便りは定型郵便

076:愉 集まればいいし離れればそれもよしと思える愉快なサーカス

077:もちろん もちろんですもちろんですとも君の名は忘れてしまうし吹き消しましょうか

078:包 やさしさも憎しみもみんな何もかも綺麗な寝言で包んでください

079:徳 あの店の安売りしていたお徳用パックのシャンプーの匂いがしてた

080:センチ まだ少し名残の揺らめく秋の空センチメンタルな慕情をみれば

081:暮 やさやさし月の満ち欠ける日暮れあと君の町にも届いてますか

082:米 静謐な時間を過ごしておりました地元の米にも名残りでしょうか

083:風呂 いやらしの風呂あがり君は髪ばかり髪ばかりを気にしているような

084:郵 定型の郵便で送ってほしかったあなたの最後の最後の手紙

085:跳 憎悪から光に跳躍するような明るいポジティヴを吾にください

086:給料 月からのやさしい給料は月明かりそのまま世界の徒花となれ

087:豊 みるからに豊満なその温もりをせめてもの朝の倦怠と知る

088:喩 白い月になぞらえまくって暗喩したさよならの味は忘れましょうか

089:麺 垂れ流しそのまま世界に置いてきた湯麺の残りスープのような

090:まったく 秋の香も感じられない昼下がりまったく浮き世はやれやれの雨

091:慎 慎重に理解した気で余裕しゃっしゃとゼロになれないあなたとわたし

092:約束 雨の降る外苑の道で約束を交わした夜から雨は止まない

093:駐 春風のそよそよそよ吹くあの町の駐輪場に君がいた午後

094:悟 干からびた仏の思想で微笑んでいたあの頃の悟りの時間

095:世間 まったくもって理不尽すぎる世間さまの言うこと成すことほころびておる

096:撫 撫で撫でして撫で撫でしてよと微笑んだ君はネコ科の人間けだもの

097:怨 あなたごと君ごと世界を曇らせたあの日の怨恨をやさしくみてた

098:萎 そのままのあなたの心で萎れてるやさしさばかりを見せつけないで

099:隙 どうみてもあなたの影に隙はなしわたしの立ち入るいとまもなしに

100:皆 この際だ皆で仲良く笑い合おう嫌な奴らも狂い咲きのように

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